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習慣化 #習慣化#目標#科学

マンダラチャートの作り方【81マスを実行に変える科学】

マンダラチャートで目標を立てるイメージ — 「Goals」と表示されたノートパソコンと手帳が置かれた木製のデスク

「マンダラチャートを作ってみたいけれど、81マスも埋められる気がしない」——そう思って検索された方が多いのではないでしょうか。

でも、本当の難所は81マスを埋めることではありません。埋めたシートを引き出しにしまい、二度と開かないことです。

結論から言うと、マンダラチャートは「作り方」より「作った後」で差がつきます。大谷翔平選手が高校1年で書いた81マスも、中身の多くは「ゴミ拾い」「部屋そうじ」といった、拍子抜けするほど地味な毎日の行動でした。

この記事では、マンダラチャートの作り方を4ステップで解説したうえで、埋めた81マスを実行に変える3つの仕組みを、習慣化研究の出典つきでお伝えします。

マンダラチャートとは?大谷翔平選手も使った目標達成シート

マンダラチャートの81マスの構造を表す、マス目に区切られたグリッドのイメージ

マンダラチャート(目標達成シート)は、9マスの枠を使って、大きな目標を具体的な行動まで分解していく思考ツールです。

このセクションで分かること:

  • 中心の1マスが81マスに広がる構造
  • 大谷翔平選手が高校1年で書いた81マスの中身
  • 「マンダラチャート」と「マンダラート」の違い

中心の1マスが、81マスに広がる

基本は3×3の9マスです。ど真ん中に目標を書き、それを囲む8マスに「達成に必要な要素」を書きます。その8つをさらに8つの行動へ分解すると、9マスのブロックが9個で合計81マス。中心の9マスを除いた64マスが、あなたの具体的な行動になります。

大きな目標を「では、明日何をするのか」まで降ろす作業は、目標設定でいちばん難しい部分です。その面倒な作業を、マス目という形式が強制的にやらせてくれる——ここがこのツールの本質です。

大谷翔平選手が高校1年で書いた81マス

有名なのは、大谷翔平選手が花巻東高校1年のときに書いたシートです。中心には「プロ8球団からドラフト1位指名を受ける」。周りには体づくり・コントロール・キレ・スピード160km/h・変化球・運・人間性・メンタルという8つの要素が並びます。

注目したいのは「運」のブロックです。そこに書かれていたのは「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「道具を大切に使う」「審判さんへの態度」でした(出典: テレ東プラス)。才能でも根性でもなく、その日のうちにできる行動です。

「マンダラチャート」と「マンダラート」の違い

呼び名が2つあって混乱しやすいので、ここで整理しておきます。マンダラチャートは1979年に経営コンサルタントの松村寧雄氏が考案したもので、現在は一般社団法人マンダラチャート協会の登録商標です(出典: マンダラチャート公式)。

一方「マンダラート」は、1987年にデザイナーの今泉浩晃氏が考案した発想法です。9マスに分けて考える点は共通しているので、この記事では「マンダラチャート」に統一してお話しします。

マンダラチャートの作り方【4ステップ】

マンダラチャートの作り方に沿ってノートに書き込む、万年筆とノートのイメージ

作り方そのものはシンプルです。紙でもスプレッドシートでも構いません。

このセクションで分かること:

  • 4ステップの手順
  • そのまま使えるテンプレート
  • 81マスが埋まらないときの考え方

手順は4ステップだけ

  1. 81マスを用意する — 9マスのブロックを3×3で並べます
  2. 中心に目標を1つだけ書く — 欲張らず、いちばん叶えたいものを1つ
  3. 中心を囲む8マスに「必要な要素」を書く — 体力・時間・環境・メンタルなど
  4. 8つの要素を外側ブロックの中心へ転記し、それぞれ8つの行動に分解する

大事なのはステップ4です。ここで書くのは「頑張る」ではなく、明日そのまま実行できる行動にします。

そのまま使えるテンプレート

中央ブロックは、この形になります。

中央
要素①要素②要素③
要素④目標(中心)要素⑤
要素⑥要素⑦要素⑧

外側のブロックは、要素を中心に置いて8つの行動に割ります。たとえば「運動」の1ブロックなら、こう埋まります。

中央
前夜に着替えを枕元へ家で5分から始める週3回と決める
玄関にシューズを出す運動好きな音楽とセットにする
やった日にチェック友人と約束する記録をグラフで見返す

行動を書くマスには、根性論ではなく「やりやすくする工夫」を入れるのがコツです。

「81マスが埋まりません」で大丈夫です

埋まらないのは、あなたの発想力が足りないからではありません。無理に埋めようとすると「毎日5km走る」のような、続かない行動が紛れ込みます。

空欄は残して構いません。埋め切ることが目的ではなく、実行できるマスを見つけることが目的です。完璧に埋めたい気持ちとの付き合い方は、完璧主義だと習慣は続かないでも解説しています。

81マスは、埋めた瞬間がいちばん気持ちいい

マンダラチャートを書いた後、実行が続かず手が止まってしまうイメージ

ここからが、多くの解説記事が触れない本題です。

このセクションで分かること:

  • 計画は「作る」より「実行する」ほうが難しい
  • 大谷選手のシートの正体は「毎日の習慣リスト」だったこと

「定期的に見直しましょう」では実行されない

マンダラチャートの解説は、作り方までは丁寧に教えてくれます。ただ、その先は「定期的に見直しましょう」で終わりがちです。実際に難しいのは、まさにその「やり続ける」部分なのに、です。

心理学には「意図と行動のギャップ」という言葉があります。GollwitzerとSheeranが94の研究をまとめたメタ分析では、目標を立てただけの人に比べ、「いつ・どこで・どうやるか」まで決めた人は達成率が明確に高く、効果量は d = 0.65(中〜大)に達しました(出典: Gollwitzer & Sheeran 2006)。

裏を返すと、マスに「体づくり」「メンタル」と書いただけの状態は、まだ「目標を立てただけ」の側にいます。

大谷選手のシートの正体は「毎日の習慣リスト」

もう一度、あの「運」のマスを思い出してください。ゴミ拾い、部屋そうじ、道具を大切に使う。どれも今日実行できて、明日も繰り返せる行動です。

つまりあのシートの本体は、壮大な目標ではなく毎日の習慣リストでした。81マスを実行に変えるとは、64個の行動を習慣にすることにほかなりません。目標を行動レベルまで下ろす考え方は、目標を習慣化する方法でも詳しく解説しています。

81マスを実行に変える3つの仕組み

実行した日をカレンダーにチェックして記録していくイメージ

では、64マスをどうやって毎日の行動に変えるのか。意志の強さではなく、3つの仕組みで解決します。

このセクションで分かること:

  • 「いつ・どこで」まで決める書き換え方
  • 最初の1マスを2分に削る理由
  • 記録が実行率を押し上げること

①「いつ・どこで」まで決める

先ほどのメタ分析が示すのは、効くのは「やる」ではなく「Xしたら、Yする」という形だということです。「スクワットする」ではなく「歯を磨いたら、スクワットを10回する」。マスに書いた行動をこの形に書き換えるだけで、実行率は変わります。

私自身、「次の日の予定を立てる」を毎晩の習慣にしてから、朝いちばんの迷いが消えました。前日に決めてあるので「今日は何からやるか」で止まらず、やり忘れも減っています。具体的な型は if-thenプランニングの例 にまとめました。

②最初の1マスを2分に削る

64マスを一度に始めるのは無理です。まず1マスだけ選び、2分でできるサイズまで削ります。「30分走る」ではなく「シューズを履いて外に出る」まで下げます(2分ルールとは)。

小さすぎると感じるくらいでちょうどいいです。Lallyらの研究では、行動が自動化するまで中央値で66日かかり、個人差は18日から254日まで開いていました(出典: Lally et al. 2010)。2ヶ月以上続ける前提なら、毎日確実にできるサイズにしておくほうが合理的です。

③実行したマスを記録する

行動を記録する自己モニタリングは、最も効果的な行動変容技法の一つとされています(出典: 自己モニタリングのメタ分析(PMC))。実行したマスに印をつけるだけでも構いません。

偉そうに書いていますが、私自身、以前は「やらないといけないこと」を義務感だけでこなす、続かないタイプでした。変わったのは、自分で開発した習慣トラッカーアプリ「ハビッチ」で6つの習慣を記録しはじめてからです。疲れた日は最小限バージョンに下げて、それでもチェックだけは切らさない。その結果が、この週98%です。今では運動していないほうが違和感を覚えます。

ハビッチの週間達成率画面 — 6つの習慣を記録した実データ(達成率98%・2026年5/31〜6/6週)

記録がなぜ効くのかは、習慣を記録する効果とは? で詳しく解説しています。

まとめ

マンダラチャートは、大きな目標を81マスに分解して、明日やる行動まで下ろせるツールです。ただし、埋めた瞬間がゴールではありません。

  • 中心の1マス → 8つの要素 → 64個の行動、の順に分解する
  • 81マスは埋め切らなくていい。実行できるマスを見つけるのが目的
  • 大谷選手のシートの中身は「ゴミ拾い」など、毎日できる行動だった
  • 実行に変える仕組みは3つ。①「いつ・どこで」まで決める ②2分に削る ③記録する

次の一歩

書き上げた(またはこれから書く)81マスから、1マスだけ選んでください。それを「◯◯したら、△△する」の形に書き換えて、明日それだけやってみてください。64マスの実行は、その1マスから始まります。

ハビッチについて

習慣トラッカーアプリ「ハビッチ」— カレンダーとチェックの道を進むとハビッチが進化していくイメージイラスト

ここまで読んでくださったあなたが、81マスを引き出しの中の飾りで終わらせたくないなら、私が開発した習慣トラッカーアプリ「ハビッチ」を試してみてください。ハビッチは、毎日の習慣をワンタップで記録すると、バーチャルペットが育っていく習慣トラッカーアプリです。

本記事で紹介した3つの仕組みを、そのまま実装しています。マンダラチャートで選んだ行動を習慣として登録すれば、今日やるマスがリストで見えます。チェックした瞬間にはペットが喜んで祝ってくれるので、地味な行動にも「やってよかった」が残ります。記録はグラフとカレンダーで自動的に可視化されるため、③の自己モニタリングを自分で頑張る必要がありません。

シートを引き出しにしまう代わりに、選んだ1マスをアプリに入れておく。明日それを思い出す仕事は、アプリが引き受けてくれます。

「ハビッチ(Habit-chi)」をインストール

ハビッチはどんなアプリ?アプリの特徴をまとめて紹介ハビッチは、習慣の達成でバーチャルペットが育つ習慣トラッカーアプリです。ワンタップ記録・20種類以上の図鑑・グラフでの振り返りといった特徴から、行動科学にもとづく「続けられる理由」、おすすめな人まで、開発者がまとめて紹介します。

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