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メモを取る習慣が続かない人へ【科学で続く5つのコツ】

ノートに赤いペンで書き込む手元 — メモを取る習慣を身につけるイメージ

「今日からメモを取ろう」と決めたのに、気づけば数日で真っ白なメモ帳が引き出しの奥に眠っている。そんな経験はありませんか。

メモを取る習慣が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。続く人とそうでない人を分けているのは、意志の強さではなく「メモを取る仕組み」があるかどうかです。

この記事では、実装意図やハビットスタッキングといった習慣化の科学と、習慣トラッカーを開発しながら6つの習慣を続けている私自身の実体験をもとに、1行から無理なく続けられるメモの習慣化のコツを5つ紹介します。読み終えるころには、気合いではなく仕組みでメモが続く道筋が見えているはずです。

なぜメモを取る習慣は続かないのか

白紙のノートとペン — メモを取る習慣が続かず放置された状態

まずは「続かない原因」を正しく知るところから始めましょう。原因を取り違えると、対策も的外れになってしまいます。

続かない原因は「意志」ではなく「きっかけ」の不在

習慣は「文脈手がかり(きっかけ・cue)× 反復 × 報酬」でできています。心理学者のウェンディ・ウッドによれば、十分に反復された行動は、その場面を知覚しただけで自動的に呼び起こされるようになります(出典: Wood, Quinn & Kashy 2002)。

裏を返すと、メモが続かないのは「いつメモを取るか」が決まっていないからです。気が向いたときだけ書こうとすると、きっかけのないまま一日が終わり、やがてメモ帳の存在ごと忘れます。

メモ術の本を読んでも実行に移らない理由

書店にあふれるメモ術の本の多くは「どう書くか」という技術の話に終始し、肝心の「どうすれば毎日メモを取る行動が続くか」という仕組みの話が抜けています。技術の前に、まず行動を続ける土台が必要なのです。

「あなたが悪い」のではなく「設計」の問題

「自分は三日坊主な性格だから」と感じる方もいるかもしれません。しかし、続かない原因は性格ではなく設計にあります。意志の力は疲れた日や忙しい日にはあてになりません。だからこそ、意志に頼らず「自動的にメモに手が伸びる仕組み」を先につくるのが、遠回りに見えて一番の近道です。

意志に頼らずメモが続く5つのコツ

手帳とペン — メモを取る習慣を仕組みで続けるイメージ

ここからは、意志ではなく仕組みでメモを続けるための具体的な5つのコツを紹介します。どれも今日から試せるものばかりです。

①すでにある習慣にくっつける

新しくメモの時間を一から設けようとすると、きっかけを覚える必要があり定着しません。そこで有効なのが、すでに毎日やっている行動に新習慣をくっつける「ハビットスタッキング」です。

「打ち合わせが終わったら気づきを3行メモする」「朝コーヒーを淹れたら今日やることを書き出す」のように、確実に実行している行動をメモのきっかけにします。詳しくはハビットスタッキングとは【習慣を積み上げる科学のコツ】でも解説しています。

②「いつ・何を」メモするかをif-thenで決める

メモを取る習慣で最も効くのが、「もしXしたら、Yする」という形で行動を事前に決めておく実装意図(if-thenプランニング)です。

ゴルヴィツァーらの94研究のメタ分析では、実装意図の効果量は d = 0.65(中〜大)と報告されています(出典: Gollwitzer & Sheeran 2006)。「あとでメモしよう」より「会議が終わったらすぐ要点をメモ帳に書く」と場面まで決めたほうが、はるかに実行されやすくなります。具体例はif-thenプランニングの例【科学が証明した習慣化の型】をどうぞ。

③まずは1行でいい

「きれいにまとめなきゃ」と思うほど、メモのハードルは上がります。そこで取り入れたいのが、行動をばかばかしいほど小さくする「2分ルール」です。

最初の目標は「1行書く」だけで十分です。殴り書きでも単語ひとつでもかまいません。立派なメモを目指して挫折するより、ハードルを下げて「できた」を積み重ねるほうがずっと続きます。考え方は2分ルールとは【習慣化のハードルを下げる科学】をどうぞ。

④ペンとメモ帳を「手の届く所」に置く

目に入り、手が届くものほど使われます。カバンの奥にしまったメモ帳は二度と開かれません。ペンとメモ帳はデスクの一番手前に、スマホのメモアプリはホーム画面の一等地に置く——こうして「書くまでの摩擦」を物理的に減らすと、思いついた瞬間にメモへ手が伸びます。きっかけを目立たせるのは、行動科学でも定番の工夫です。

⑤メモを見返す時間を決める

メモは、見返さないと「書く意味がない」と感じ始め、やがて書くこと自体をやめてしまいます。だからこそ、書く習慣とセットで「見返す時間」も決めておきましょう。

行動を記録して振り返ることは、行動変容技法のひとつとして研究されています。成人を対象に座位行動を減らした介入では、自己モニタリング(記録)を取り入れたものが有意な効果を示しました(出典: 自己モニタリングのメタ分析。メモ自体を調べた研究ではなく、記録は他の技法と併用されています)。「寝る前にメモを1分だけ見返す」と決めるだけでも、メモが行動につながります。記録のコツは【研究が実証】習慣を記録する効果とは?続く人がやる3つのコツもどうぞ。

それでも途切れたときの、続ける人の戻り方

開いたノートとコーヒー — メモを見返して習慣を続けるイメージ

どんなに仕組みを整えても、書けない日は必ずきます。大切なのは、途切れたあとにどう戻るかです。

「二度続けて休まない」を合言葉にする

1日メモを書けなくても、習慣が壊れるわけではありません。実際、ラリーらの研究では「1回の不履行は習慣形成プロセスを実質的に損なわない」と示されています(出典: Lally et al. 2010)。

問題は、1日サボったことを「もうダメだ」と大げさにとらえ、そのままフェードアウトすることです。そこで実践の合言葉にしたいのが「二度続けては休まない(Never Miss Twice)」。1日休んでも翌日に1行だけ書いて戻れば、習慣の流れは途切れません。

開発者の実体験 — 書く習慣で朝の迷いが消えた

偉そうに書いている私自身、以前はやるべきことに追われてメモもうまく続きませんでした。変わったのは、自分で開発した習慣トラッカー「ハビッチ」で「次の日の予定を立てる」を毎晩の習慣にしてからです。

前日に書き出してあるので、朝いちばんに「今日は何からやるか」で止まらなくなり、タスクのやり忘れも減りました。疲れてサボった日もありますが、翌日に1タップだけ再開する——これを繰り返した結果、6つの習慣が週98%の達成率で続いています。

ハビッチの週間達成率98% — メモや習慣の記録を見返す画面

書くことは、頭の中の「やること」を外に出して行動に移す最初の一歩です。小さく書いて、見返して、途切れても戻る——この繰り返しが今の私をつくっています。

自動化には時間がかかると知っておく

最後に、気楽になれる研究をひとつ。習慣の自動化には中央値で66日かかり、個人差は18日から254日と幅があります(出典: Lally et al. 2010)。

「3日で習慣にならない」のは当たり前で、最初は意識しないと書けなくて正常です。焦らず続けましょう。日数の考え方は【研究で判明】習慣化には何日かかる?66日の真実と続けるコツで解説しています。

まとめ

メモを取る習慣が続かないのは、意志が弱いからではなく、続く仕組みがないからです。性格のせいにせず、仕組みを設計すれば、メモは自然と手に取れるようになります。

この記事のポイントを振り返ります。

  • 続かない原因は「いつ書くか」というきっかけの不在
  • 既存の習慣にくっつけ、if-thenで「いつ・何を」書くか決める
  • まずは1行でいい(2分ルール)/道具は手の届く所に置く
  • 見返す時間を決め、1日休んでも翌日に戻る

次の一歩

まずは「もし○○したら、1行メモする」というif-thenを、ひとつだけ紙に書いてみてください。すでに毎日やっている行動を○○に入れるのがコツです。この一文が、メモを取る習慣の最初のきっかけになります。

ハビッチについて

習慣トラッカーアプリ「ハビッチ」— カレンダーとチェックの道を進むとハビッチが進化していくイメージイラスト

ここまで読んでくれたあなたが、習慣化の仕組み作りに本気なら、私が開発した習慣トラッカーアプリ「ハビッチ」を試してみてほしいです。ハビッチは、習慣の達成でバーチャルペットが育つ習慣トラッカーアプリです。

この記事で紹介したうち「見返して振り返る」を、ワンタップ記録とグラフでの振り返りとして実装しています。なお「既存の習慣にくっつける」については、「◯◯をしたら△△」という行動のきっかけを設定する機能はありません(アプリのリマインダーは時刻で設定します)。どのメモをどの習慣に紐づけるかはご自身で決めて、時刻リマインダーと組み合わせてください。ペットに引っ張られながら、意志に頼らず続けられるはずです。

→ 「ハビッチ(Habit-chi)」をインストール

ハビッチはどんなアプリ?アプリの特徴をまとめて紹介ハビッチは、習慣の達成でバーチャルペットが育つ習慣トラッカーアプリです。ワンタップ記録・20種類以上の図鑑・グラフでの振り返りといった特徴から、行動科学にもとづく「続けられる理由」、おすすめな人まで、開発者がまとめて紹介します。

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